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ビジネスに活かす
メンタルトレーニング

本稿は自動車雑誌連載記事です。

第34回 ヨーガに学ぶメンタルトレーニング3 ヨーガの体操

 佐保田鶴治先生に初めてお目にかかり、ヨーガのシステマチックな心身鍛練法に目を開かせていただいた私は、すぐにも自分で試してみたくなりました。そこで先生とのお話が終わりに近づいたところで、思いきって「ヨーガは私にもできますでしょうか?」と尋ねてみました。すると佐保田先生は大笑いされ、「ワシは、62歳から始めたんやで。あんたは体操を何十年もやってきた人やろ。それにまだ若いし、できんはずないやろ」と言われました。
 「それでは何をやったらよろしいでしょうか?」とさらにお聞きすると、佐保田先生は簡単なヨーガの体操を教えてくださり、「これを一日15分もやればええ。ただし、3ヶ月は続けることや」と言われたのです。
 このとき先生が教えてくださったヨーガの体操は、「簡易体操」というものでした。京都では別名「床上体操」とも言われ、朝晩、寝床の上で行う実に簡単な体操が、たった4つしかありませんでした。
 もしもこれらの体操を、スポーツの準備運動のように号令に合わせておこなえば、わずか1~2分で終わります。しかし、それではヨーガ本来の目的である「自らに気づき」、「心と体を調える」ということには繋がらないのです。

 こうした点に留意されてなのか、佐保田先生はヨーガ体操を行う際の注意点を4つ挙げられています。
①動作はきわめてゆっくり行う。
②動作を呼吸に合わせて行う。
③常に意識を自分の内部に集中させる。
④緊張と弛緩のなめらかな交替に心を配り、特に弛緩を大切にする。

  これらに留意しながら、以下の体操をやってみてください。

1.上体を前に伸ばす体操
・正座をしながら、両手をヒザの前に置く。 
・息を吐きながら、おへそを見るように背中を丸める。
・息を吸いながら頭を起こし、首と胸を反らせる。
・息を吐きながら両手をゆっくり前にすべらせ、上体を前に倒していく。
・額が床に触れるまで上体を前に倒し、両手は思い切り前方へ伸ばす。
・普通呼吸を行いながら、この姿勢で20~30秒間静止。
・いったん深く息を吐き出してから、息を吸いながらゆっくりと正座に戻る。

2.上体を左右にねじる体操
・正座をしながら、左ヒザの外側に両手を置く(右手を前、左手を後ろに向ける)。
・息を吐きながら、おへそを見るように背中を丸める。
・息を吸いながら頭を起こし、首と胸を反らせる。
・息を吐きながら両手をゆっくり前にすべらせ、上体を前に倒していく。
・右こめかみが床に触れるまで上体を前に倒し、両手は思い切り前後に伸ばす。
・普通呼吸を行いながら、この姿勢で20~30秒間静止。
・いったん深く息を吐き出してから、息を吸いながらゆっくりと正座に戻る。
・左右を逆にして行う。

3.脇を開く体操
・両手を胸の前で合わせ、静かに息を吐く。
・息を吸いながら、両腕をゆっくり上げていく。
・背中を丸め、息を吐きながら上体を倒していく。
・腕を組んで脇をできるだけ開く。
・息を吸いながら、正座に戻る。

4.上体を後ろに伸ばす体操
・正座から両足を外に開き、お尻を床に下ろす。
・息を吐きながら、上体を後ろに倒してあお向けになる。
・普通に呼吸をしながら、この姿勢で20~30秒間静止。
・脚が痛い人は、片脚ずつでも可。

 5.完全リラックスのポーズ
・手足を軽く開いてあお向けに寝る。
・息を吐きながら、ゆっくり両手、両脚、おなか、胸、肩、口、目、頭の力を抜き、全身をリラックスさせる。
・鼻で静かに呼吸しながら、完全にくつろいだ感じで約3分間、身体を休ませる。

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